プロ初先発の苦労人、ソフトバンク奥村政稔投手(30)が5回1失点の好投を見せた。「とにかく腕を振って、1人1人を全力で抑えようと強い気持ちでマウンドに上がりました。リードを守って中継ぎ陣につなぐ最低限の仕事ができて良かったです」と充実感をにじませた。
初回に高部のソロ本塁打で先制されたが、直後に味方が逆転。以降は落ち着きを取り戻し、要所を締めた。2、3回は3者凡退。4回は中村奨の二塁打などで2死一、三塁のピンチを背負ったが、安田を変化球で二ゴロに抑えた。5回は先頭の岡に安打を許すも、続く佐藤都を一ゴロ併殺に打ち取ってしのいだ。
18年ドラフト7位でソフトバンク入りしたが、当時すでに妻子がおり26歳のオールドルーキーだった。大学中退や社会人チームの統合、単身赴任などさまざまな経験を経てプロ入りの夢をかなえた。
1年目から開幕1軍入りし、中継ぎとして1軍マウンドを経験したが、右肘の故障などに苦しんだ。3年目だった昨季途中に、2軍で先発に挑戦。「1軍で投げるためにやってきた。特別な思いはあります」と話していた。中継ぎが打たれ、球団では40年ぶりとなる30歳を過ぎてのプロ初勝利を逃したが、今季初登板で、爪痕を残した。【山本大地】



