阪神村上頌樹投手(24)がプロ初勝利を挙げた。9回2安打完封。7回完全投球で降板した12日巨人戦の勢いそのまま、5回1死までパーフェクトを継続させた。

今試合前までプロ0勝だった右腕はなぜ打たれないのか。バッテリーを組んだ坂本誠志郎捕手(29)は「コントロール」「緩急」「直球の強さ」の3つを要因に挙げた。

村上は身長175センチ。剛球よりも、アマ時代からコントロールとキレを武器に勝負してきたタイプだ。「コントロールも、いいところに投げているし、真っすぐも強さがある。だからファウルを取れて変化球でゴロで打たせられる」と坂本。「変化球で空振りを取ったり変化球を意識させて押し込めるとか、強弱が効いている」とも言った。

この日は100キロ台前半のスローカーブもはさんだ。青柳との自主トレを経て威力が増した140キロ台中盤の直球がより生きる配球だ。それらを自在に操るコントロールも抜群。無四球で、2時間22分で試合を終わらせた。

村上とともに仕事を終えた坂本は「ある程度、思ったところに投げられて、緩急をつけて投げられたのが良かったんじゃないのかなと思います。あとは頌樹(村上)に聞いてください」と言い、球場を後にした。