オリックス水本勝己ヘッドコーチ(54)が16日、65歳で死去した北別府学(きたべっぷ・まなぶ)さんの訃報を受けて、監督代行として指揮を執るヤクルト戦(神宮)の試合前に取材に応じた。

グラウンドで訃報を聞いたという水本ヘッドは涙を流し、言葉をつまらせた。「すごくお世話になったんで。ごめんね、ちょっと悲しすぎるかな」。90年に松下電器からドラフト外で広島に入団した際、プロたるものを教えてもらった大先輩の1人だった。

「北別府さんには本当に厳しさというのをすごく教えてもらった。人が言えないことも言ってもらった。その時は若かったから、ちょっと抵抗もあったんですけど。こういう風に年を取るにつれて、あの言葉って頭に残ってるし、本当に感謝してますね」

当初は「北別府さん」と呼んでいたが、そのうち北別府さんの愛称「ペイさん」と呼ぶようになった。「ペイさん、ペイさんって呼べるのは、それを許してくれたペイさんだったので。すごくうれしかったです」。入退院をしていた北別府さんのことはずっと気にかけ、広島の知人にも様子を聞いていた。「本当に悲しい。入退院を何回も繰り返してたんで、本当にしんどかったんだろうなと思っている。今はね、月並みなんですけど、ゆっくり休んでくださいって言葉しか出ないので」。絞り出すように感謝の言葉を並べた。

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