“神話”崩れる。日本ハム上沢直之投手(29)の対オリックス戦連勝が、12で止まった。8回まで117球を投げ11安打を浴びながら3失点と粘ったが、7勝目を手にすることはできなかった。オリックス戦の黒星は17年4月7日以来2276日ぶり。同年8月5日から、12連勝した今季4月8日の前回対戦まで約6年、平成から令和と改元をまたぎ15試合の登板で12勝無敗と得意にしていたが、ついに土がついた。

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辛抱強く腕を振ったが勝利には届かなかった。上沢は3回無死三塁からオリックス若月に中前適時打を許し、先制点を献上。1-1の5回1死一、二塁から宗に右翼線に2点適時二塁打を打たれ勝ち越され、8回117球を投げ、11安打3失点で降板した。4回に味方が追いついた直後に勝ち越しを許し「2点取られた回、何とか粘りたかった」。悔しさを押し殺すかのように、淡々と振り返った。

17年から続いていたオリックス戦の連勝が止まった。猛牛狩り=上沢。これはチームの大きな柱だった。期待が高いだけに建山投手コーチは「8回3失点でよくやったといわれるところかもわからないですけど、上沢は単にイニング投げたとか失点が少なかったというところで考えていない。チームを勝たせないといけないので」。軸となる投手として、あえて厳しい言葉を投げかけた。

お世話になった“ネコさん”の節目に花を添えることができなかった。試合前、昨季限りで現役引退した金子特命コーチの引退セレモニーが行われた。シーズン前には「あんまり周りのこと考えないで。もうちょっと自分勝手に野球やってもいいんじゃないのか」と励まされたこともあった。キャッチボールは「ネコさんがいるときはいつもネコさん。いつも野球のことを話している」。調整法から技術まで多くを学んだ沢村賞右腕。アニキの大事な日に、7勝目を挙げられず「試合も勝てていたら」と悔やんだ。

記録は止まったが、シーズンはまだまだ続く。「まっすぐが調子良くなかったというのもありますが、チャンスで変化球を狙われているのは、あった。次に向けて考えないと」。思考は止めない。悔しい敗戦を糧に、また新しい一歩を踏み出していく。【永野高輔】

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