3位ソフトバンクが敵地エスコンフィールドで日本ハムに連勝し、3カードぶりに勝ち越した。2-1の6回に今宮健太内野手(32)が中押しの6号ソロ。8回にも左越え適時二塁打で、ダメ押しの1イニング3得点を呼んだ。2安打2打点で快勝に貢献。「ダブルアニバーサリー特別ユニホーム」の着用試合で今季6勝1分けと「不敗神話」は継続した。

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選手会長の一振りで、ナインの目が覚めた。1点リードの6回1死。今宮はロドリゲスの153キロツーシームを右翼の日本ハム側ブルペンに運んだ。「結構球が動くピッチャーなので、とにかくコンパクトに。ミートすることを心がけてやった結果だと思います」。狙い通りの1発でリードを2点に広げる。5回まで敵失と押し出し四球による2得点だった打線にカツを入れた。

前日5日は今季最多19安打を放って11得点。一夜明けて一転、序盤は湿りがちだったホークス打線は8回に本領発揮した。先頭の5番近藤の二塁打で始まり、再び7番今宮が左越えに適時二塁打。3点差に広げる一打に自身も「大きい追加点」とうなずいた。ベテランの奮起に若鷹にも呼応した。8番リチャードに待望の今季初打点が生まれ、リードオフマン三森も中前適時打で続いた。1イニング3得点で5点差。一気に勝利を決定づけた。

下位打線からつながったことにも意味がある。今宮は首位オリックス打線を引き合いに「下位打線が打てばこういう展開になる。オリックスさんもそう。下位打線が打って上位につながっているので」と訴えた。7番打者が2安打2打点。流れを引き寄せた快音に、藤本博史監督(59)も「いい有効打が出ましたよね」とたたえた。

敵地で日本ハムに連勝し、3カードぶりの勝ち越しとなった。球団創設85周年とドーム開業30周年を記念した「ダブルアニバーサリー特別ユニホーム」の着用試合は、6勝1分けと負けなし。首位オリックスの背中はまだ遠いが、自力優勝が可能なソフトバンクは勝ち続けるしかない。緊張から解放された藤本監督は「よかった。本当によかった」。いったん胸をなでおろした後、8日からの本拠地6連戦に向けて「頑張りましょう!」と即座に引き締めた。【只松憲】

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