ソフトバンクが、クライマックスシリーズ(CS)出場権を争う3チームの中で痛恨の「1人負け」を喫した。日本ハムに1点差で惜敗。ともに勝った楽天に2位に並ばれ、4位ロッテが0・5差に迫ってきた。空前絶後の大混戦で、残り4試合を戦う。

先発の石川柊太投手(31)が3回4失点でKO。2回はアルカンタラに先制ソロを浴び、味方が逆転した3回は先頭の9番細川、1番万波に連続与四球。無死一、三塁で2番田宮に逆転&決勝3ランを浴びた。この日、日本ハムに許した安打は2安打のみ。だが、その2安打がいずれも痛すぎる1発。4四球と制球にも苦しんだ右腕は2軍再調整となる見込みで、CS先発も不透明となった。

四球から本塁打の失点パターンは今季の課題の1つだったが、勝負の終盤戦で1発病を露呈してしまった。これで日本ハムには25試合で実に32本のアーチを献上。カード別で断トツの数字だ。藤本博史監督(59)は「2本しか打たれていないけど、2本がホームランやからね。その前に四球を出して、2安打で4点はね…」と厳しい表情だった。

4回からは投手と捕手を同時に代えるバッテリー交換を行った藤本監督。「早い回で代えさせてもらいました」。2番手以降の武田、大津、嘉弥真、松本裕が無安打投球で打線の反撃を待ったが、最後まで序盤の4失点が響いた。7月2日に5連勝したのを最後に3連勝が1度もない。10度目の「3連勝チャレンジ」は、この日を含めて全て失敗に終わった。

2日からは楽天を本拠地に迎え、直接対決2連戦。2位同士のぶつかり合いで、いよいよCS争いも大詰めだ。今季は仙台で1勝9敗。敵地で苦汁をなめた分、6勝3敗の本拠地でやり返すしかない。【只松憲】

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