ソフトバンク野村勇内野手(26)が世界のトップアスリートに匹敵する身体能力を持ち合わせていた!! 野手組の宮崎キャンプ第3クール2日目の11日に行われた米国のトレーニング施設「ドライブライン・ベースボール」による測定で、スイングスピードに直結する瞬発力が同スタッフが認知する数千人のデータで7番目、五輪選手と互角だったという。潜在能力を再認識した小久保裕紀監督(52)の期待値が高まった。

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分析に携わった球団関係者は「野村勇は瞬発力の数値がすごかった。野球ではスイングスピードに直結する。メジャーのトップクラスにも匹敵するレベル」と驚きを隠さなかった。詳細な数値は公表されなかったが、エンゼルス大谷らも通う「ドライブライン・ベースボール」のスタッフが軒並み舌を巻いたもようだ。

「世界で7番目の男」かもしれない。野村勇と一緒に同スタッフから測定のフィードバックを聞いた小久保監督は「オリンピック選手。何千人と測った中でも、身体能力的には7番目ぐらい」とその一部を明かした。足の速さは世界のスピードスター周東に匹敵。指揮官は「肩と足はめちゃくちゃ魅力的なのでね。バッティングが伸びてくれればどこかで競争させたい選手」と奮起を促した。

来季3年目を迎える右の大砲候補。1年目には39年鶴岡一人に並ぶ球団新人最多記録の10本塁打を放った。しかし最大の課題は打率。今季は95打席で1割6分に終わった。この日の動作解析では主に腰の使い方をレクチャーされ、野村勇は「初めて言われたけど、すごく分かりやすかったです」と納得顔。さっそく高すぎる打球角度を下げ、ライナー性の打球を増やすための打撃改造に取り組んだ。

内外野を守れるが、小久保監督は「外野は考えてないです。サード、ショート、セカンドで」と起用方針を明かした。衝撃的な数値をたたきき出した野村勇に期待が高まる。【只松憲】

◆野村勇(のむら・いさみ)1996年(平8)12月1日生まれ、兵庫県出身。藤井学園寒川-拓大-NTT西日本を経て、21年ドラフト4位でソフトバンク入団。1年目の22年に放った10本塁打は、球団では鶴岡一人以来となる83年ぶりの新人2桁本塁打。今季は50試合に出場し、13安打、3本塁打、7打点、打率1割6分。今季推定年俸2500万円。175センチ、83キロ。右投げ右打ち。

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