ソフトバンク倉野信次新1軍投手コーチ(チーフ)兼ヘッドコーディネーター(49)が17日、福岡・筑後市のファーム施設で行っていた投手組の秋季キャンプを打ち上げ、同キャンプを総括した。

「このキャンプは選手の自主性を重んじるテーマでやってました。それぞれが考える時間があって良かったなと思う反面、物足りなかった部分っていうのも正直あった。取り組む内容を選手自身がそこまで分かっていない気もした。もちろん分かっている選手もいるんですけど、分からない選手をどういう風に引き上げていくのかは課題じゃないかなと思います。チームの底上げを考えた時に、分かっている選手だけで進むと、チームとしての層が薄くなってしまう」

3年ぶりに復帰した倉野投手コーチは、今キャンプは「全体像の把握」に重きを置いた。「知らない選手が増えたなという印象で、このキャンプは浅く、広く見ていた。全体をまず把握することから始めないとなと思って、深くは見れていないというのは1つある」と前置きし「本音を言うと、もう少し、ガツガツしたね。アピールしまくってくるような選手がいたらいいなとは思いました」と率直な心境を明かした。

今キャンプでは投手陣の「意識改革」として、第3クール(10日)から勉強会のミーティングを取り入れた。米レンジャーズ傘下で2年間指導してきた自らの経験、練習に対する意識などを言葉で伝えた。「選手からは(球団施設の)お風呂場で会って、若い選手が『あそこのポイントをもうちょっと教えてほしいんですけど』と聞いてくることが結構ありました。興味を持ってくれていることは、うれしかったですね」と振り返った。

来年2月1日からは春季キャンプがスタートする。「春と秋は全く違うキャンプです。春はどれだけ自分の実力、貯めてきたものを披露できるかっていう位置づけ。実力を示さないと開幕に入れないわけなんで」ときっぱり。だからこそ同キャンプの最後には選手に向かって、「このオフシーズンが勝負だよ。(練習を)やってこなかったらチームとしてもマイナスだから」と強く訴えかけた。

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