阪神秋山拓巳投手(32)が、背水の陣で来季へ挑む。24日、兵庫・西宮市内の球団事務所で契約更改交渉を行い、減額制限(1億円以下は25%)を超え、今季の8800万円から半減となる4400万円(金額は推定)でサインした。

20、21年と2年連続2桁勝利を挙げた右腕は、不振でここ2年間で1勝のみ。今季の1軍登板は2試合で0勝1敗、防御率7・45に終わった。「結果の世界なので、自分自身仕方ないと思っている」と受け入れるしかなかった。

チームが日本一に駆け上がる中でその輪に加われなかった。23日に神戸・大阪で行われた優勝パレードにも参加していない。「たまたま午後から(御堂筋の)近くで散髪の予定があって。パレード自体は見てませんが、人混みの中をファンの方に紛れて歩いて、何してるんやろうなと思いました」と苦い思いも吐露。「14年いて、初めてチームがリーグ優勝、日本一となって、その中にいられないのが本当に辛かった」。

村上ら若い選手が台頭する中「結果を出すしかない。もう1回、若い子たちに勝てるように、負けたまま終わらないようにしたい」。徹底して鍛え直し、背水の来季へ挑む。【高垣誠】