ソフトバンク今宮健太内野手(32)が“黒子役”に徹する! 18日、ペイペイドーム内で契約交渉に臨み、現状維持の年俸3億円プラス出来高払いで更改した。西武から国内FA宣言した山川の獲得発表が目前。来季は攻撃陣に厚みが増すことが確実で、2年契約の最終年を迎える今宮は上位打線への「つなぎ役」に名乗りを上げ、得点力アップに貢献する。

チームのために、今宮は自らの役割をすでに理解していた。プロ15年目の来季に向け、「自分の役割は脇役」ときっぱり。西武から山川が加入すれば、今季の打撃タイトル2冠に輝いた近藤、最多安打の柳田との強力クリーンアップ編成が実現する。「いい形で主役に回せるかどうかが、僕らの最高の仕事なのかなと思います」とつなぎ役に徹する決意だ。

1、2番や下位打線が機能すれば、得点圏で主軸に打席が回ることになる。「間違いなく、脇を打つ選手がめちゃくちゃ大事になる。塁に出とけば、何とかしてくれるんじゃないかなと思いますし、投手も嫌だと思います。僕らみたいな選手がカギを握っている」と断言した。

主役を引き立たせるために、3つの心得を示した。「つなぐのか。送るのか。出塁するのか。3つの仕事ですよね。自分が何番を打つかは分からないですけど、そこは常に意識していきたい」。現役最多の通算370犠打をマークするなど小技は得意だ。状況に応じては進塁打、安打での出塁も求められる。今季は打率2割5分5厘で「超最低限」と振り返る打撃面の上積みも欠かせない。「(打率)3割は目標としてやっていますけど、常に2割8分を打てる選手になっていくことがベスト」といぶし銀の働きで得点力アップに貢献する。

20年を最後に遠ざかるV奪還への思いも強い。今季はリーグ3連覇を果たしたオリックスに15・5ゲーム差をつけられての3位。「力の差を見せつけられた」とし「3年、そこ(優勝)から離れていくのは悔しい思いもある。来年こそは倒していけるように」と闘志を燃やした。【佐藤究】(金額は推定)

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