来季中に国内FA権を取得する可能性があるソフトバンク石川柊太投手(31)が、単年契約を結んだ。25日、ペイペイドーム内の球団事務所で契約交渉を行い、3000万円ダウンの年俸1億2000万円プラス出来高でサイン。球団側から複数年契約の打診はなく「それが球団の姿勢ですし、僕は来年頑張るだけです」と受け止めた。

今季は8月18日の西武戦(ペイペイドーム)でノーヒットノーランを達成したが、最終成績は23試合で4勝8敗、防御率4・15。3年連続で黒星が先行するなど、不本意なシーズンが続いている。課題は決め球フォークの精度。「被打率がすさまじかった。落ちないから空振りや凡打が奪えなくなっている。フォークを改善しないといけない」とオフの自主トレで改良に取り組む。

単年契約の提示に三笠杉彦GM(49)は「我々としては来年活躍してもらってから(FAに関する)お話ができたら」と話すにとどめた。それでもエース格としての期待は変わらず大きいはずだ。来季はプロ11年目。石川は「FAは別に意識してない。それより野球人生的に来年頑張るか、頑張らないか。(メッツ)千賀とも話をしましたが、こんなに分かりやすい瀬戸際のやつはいないよね、と。頑張るだけなので、開幕ローテを目指していきたい」と引き締めた。【只松憲】