“クローザー1年生”の楽天則本昂大投手(33)が、原点回帰で再出発する。地元滋賀で自主トレを公開。プロ入り以来、先発の柱として114勝を挙げたエースだが、今季から抑えに配置転換された。「僕自身、ほんまに分からないんで。感覚的にはドラフトで選ばれて、1年目っていうか、ルーキーみたいな感覚なんで今は」。どきどき、わくわくの初々しい気持ちでプロ12年目を迎える。

故郷での自主トレは入寮を控えた11年前が最後。今年は弟佳樹さん(29)、高校、大学時代の仲間たちが練習パートナーを務める。チームメートらプロ選手が同行しないのは、この時以来だという。これまで兄貴分として後輩の面倒を見てきたが、ポジションが変わる節目というのも重なり、今年は単独で練習。「自分だけにフォーカスを当てられるんで、それはそれで良かった」と前向きに受け止めている。

昨年11、12月の自主練習期間は、パドレスに移籍する松井裕と過ごす時間が長かった。楽天で通算236セーブの守護神と会話を重ねる中で考え方が整理された。「野手になるわけじゃないんで、球投げて、相手を抑えてというのは変わらない」。新守護神としての目安は30セーブ。先発時代と同様に、9回のマウンドに堂々と君臨する。【山田愛斗】

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