巨人秋広優人内野手(21)が爆食トレでスケールアップする。11日、大分市内で中日中田との自主トレを公開。チームは別々となっても変わらぬ師弟関係で、シーズンをフルで戦い抜く体作りに励む。食べまくって、目指すは体重106キロから6キロ増。頭も高校球児のように丸刈りにし、「全試合出場」を目標に掲げる今季に向かっていく。

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マンガのように山盛りな白米をペロリと平らげた。トレーニングを終えた後、秋広はランチにステーキ店へ向かった。テーブルには分厚いステーキ800グラム、大量のポテトが並んだ。お供の白米は2・5合。皿を見つめ、覚悟を決めた。箸を動かし、口に詰め込んだ。「やっぱりシーズン通して戦い抜く力、体を、しっかりと作らなきゃいけない」。5合の白米を平らげるディナーの前から、たっぷり胃袋を満たした。

自主トレ開始時、紙に「112キロ」と体重の目標を記した。現在は106キロ。昨季も自主トレは食事を重視し、2割7分3厘、10本塁打、41打点の飛躍につなげた。ただ夏に体重が100キロに減少し、調子を崩した。目標だった規定打席にも4だけ届かなかった。さらなる増強の必要性を実感し「この期間の増量はすごい大事」とバテない体を作る。

2年連続の中田との合同自主トレとなる。年が明けると、2人で頭にバリカンを入れた。秋広は昨季も丸刈りにしており「験担ぎじゃないですけれど、気合を入れる意味で」と継続した。帽子も“交換”し、師弟関係を深めた。「中田さんのが自分のなんですけど…ぶんどられて、『これやるわ』ってもらった。これをもらえたのでいいです」と笑う。帽子をもらうと、つばの裏にペンで「一生懸命」と書かれた。まるで高校球児のようになった帽子を、短い髪にかぶせ、体をいじめ抜く。

中田からは「キャリアハイは目指してやってほしい」を求められた。秋広は「もっと上を見れば3割だが、まず打率2割8分。去年までの数字を上回れるようにしたい」と受け止めた。身長2メートルのメガゴジラ。巨人を背負う主砲へ、大きく育っていく。【上田悠太】

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