汚名返上の決勝打で初の3連勝をお膳立てした。日本ハム万波中正外野手(24)が1回1死二塁、ロッテ先発左腕小島から左前先制適時打を放ち、これが決勝打となった。前日19日は8回無死一塁の最終打席でバント失敗。空振り三振に倒れチャンスをつぶしたが、雪辱の打席でしっかり役目を果たした。2位に浮上し、貯金は今季最多タイの2。サタデー初勝利となった。

1学年上の仲良しアニキの完封を、バットで援護した。1回1死二塁、万波はカウント1-1から小島の低めフォークを、しっかり捉えた。「きょうはまず真っすぐをしっかり強く振りたいなと。真っすぐを右中間方向に強く振っていくという中で、うまく落ちる球に反応できた」。鋭い打球は三遊間を抜け、二塁から選手会長の松本剛が先制の生還を果たした。

初完封した北山亘基が投げた試合は今季3試合で11打数5安打(2本塁打)6打点、打率4割5分5厘と至って調子がいい。「本当にたまたまなので何とも言えないですけど、何かあるんですかね。不思議っすよ」と首をひねるが、仲はかなり良い。昨年3月には2人で真駒内滝野霊園へドライブし巨大な“モアイ像詣で”。11月の旭川でのトークショーには、示し合わせてもいないのに上下黒、同ブランドの服装で登場するなど気が合う。さらにトレーニングの相談にも乗ってくれる親愛なる愛称“教授”の快投を導き出すような、初回のタイムリーだった。

前日は8回無死一塁でバントを決めることができなかった。「(新庄監督が)キャンプから全員バントあるよ、って言ってたんで、決めなきゃいけない。キャンプからレギュラーで使うと明言してもらっている手前、ああいうプレーを決めきれないっていうのは良くない」。猛省した上で、自由参加だったこの日の打撃練習には参加せず、ベンチ裏にこもり、あらためて自身のスイングに向き合い、ばっちり結果を出した。

チームは3連勝で2位浮上。貯金は今季最多タイの2に増えた。「何より勝った後みんな明るいんで。やっぱり精神衛生上いいっすね。マジで。お客さんもほんとに喜んでくれてるな、っていうのは感じるんで。まだまだ積み上げたいなと」。もっとも~っとかっ飛ばし、次は今季初のカード3連勝を狙う。【永野高輔】

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