プロ3年目の日本ハム北山亘基投手(25)がプロ初完投初完封勝利を挙げた。

ロッテ打線を相手に自身最多となる116球を投げて4安打7奪三振の快投。21年ドラフト8位で京産大からプロ入りした当初から目標としていた完封劇を、先発転向2年目で達成した。勉強熱心で、さまざまな知識が豊富なことから「教授」の愛称で親しまれる右腕の本格覚醒で、チームは1分けを挟んで今季初の3連勝。2位に浮上した。

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北山が大事にしている言葉が2つある。「一日一基」と「球心一如」だ。

「一日一基(いちにちいっき)」は自身の名前が由来の造語だ。「亘基という名前の『亘』を縦に呼んだら『一日一』なんです。祖父が付けてくれた名前で、父親が『ある意味、一日一基って見えるな』と。一日一善みたいなニュアンスで日々、基礎基本を大切に過ごす」と心に刻んでいる。

「球心一如(きゅうしんいちじょ)」は「心身一如」という言葉が語源の造語。「心身一如って心と体は切り離せないものみたいな意味。野球選手なので『身』を『球』にしようと調べてみたら野村克也さんも使われていた」。同郷の大先輩も大事にした言葉はグラブにも刺しゅうしている。

自宅のトレーニング室に飾る大事な言葉の書は、書道が得意な万波の母が書いてくれたという。そんな縁もある万波がたたき出した決勝点を守り切ったプロ初完封だった。【日本ハム担当=木下大輔】

【動画】日本ハム北山亘基がプロ初完投初完封 一丁締めは奈良間大己

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