オリックス田嶋大樹投手(27)が、西武から4年ぶりの勝ち星となる今季2勝目をもぎ取った。21年4月20日以来3年ぶりの対戦。「体のメカニズムが変わってきたので、ちょっと変えてみました」とグラブを腰の位置から顔付近に構える新フォームで臨んだ。「シンプルに最低でもチームに貢献できるように」。1~8番まで右打者を並べてきた相手に臆することなく内角を突き続け、5回1失点(自責0)と力投した。

ピンチで踏ん張った。2点リードの4回、2番中村剛に左翼線への二塁打、連続四球で無死満塁と一打同点の場面を招いた。炭谷のボテボテの三ゴロを宗が捕球できず1点を失ったが、若林、外崎を空振り三振に仕留め、最後は長谷川を143キロ直球で中飛に打ち取り、最少失点でしのいだ。

試合前練習時には、二塁付近にいた中嶋監督に自ら歩み寄った。「普通に会話させていただきました。世間話です」。指揮官は「まさか話しかけてくるとは思わなかったので、ビックリして、差されました」と笑った。前回16日の楽天戦では3回5失点で敗戦。指揮官からは「大いに反省してもらわないといけない」と苦言を呈されていた。真相は謎だが、“世間話”によって、リラックスして試合に臨めたことだろう。

チームは2連勝で、今季22試合目で初めて貯金を手にした。指揮官は「本当に一気に増えるわけではないので、1個ずつ増やしていきたいと思います」と引き締めた。リーグ4連覇へ、ここから徐々に加速していく。【古財稜明】

▽オリックス福田(2回2死二、三塁の中前適時打を含む今季初の猛打賞)「とにかく自分のことに全集中してやった結果がついてきている感じですね」

▽オリックス・ドラフト5位高島(6回に登板し、3者凡退でプロ初ホールド)「初めて記録がついたのでうれしいですけど、まだまだ伸ばしていきたいです」

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