戦力外通告を受けた広島磯村嘉孝捕手(32)は25日、現役を引退する意向を固めた。3連覇時は3番手捕手として支えたが、ここ数年は度重なるケガもあり、2軍で過ごす日々が長くなっていた。それでも「うまくできるタイプではないので。本当はケガをしたらいけないですけど、ケガをするぐらい練習しないとできなかったので、そこに関して悔いはないです」と言い切った。他球団での現役続行は考えず、野球界から身を引く覚悟を決めた。
入団してしばらく石原、会沢の2枚看板の壁を越えられず、出場機会を増やした19年以降は坂倉の台頭もあり地位を築くことはできなかった。限られた出場機会でも、研究熱心で黙々と練習を続けた。15年の現役生活でもっとも印象に残った試合も捕手らしいものだった。「捕手として経験不足でもあり、勉強不足が顕著に出た試合。あの1試合は、反省もそうですし、得たものはすごく大きかったので、個人的には一番印象に残っている」。先発マスクをかぶり、完封ペースから9回に3失点してサヨナラ負けを喫した22年5月17日の巨人戦を挙げた。
1学年上の堂林とは、中学時代の豊田シニアから中京大中京、広島と常に同じチームでプレーしてきた。「ずっと一緒に野球をやらせてもらって、絶対に越えられない野球技術、人間性もそう。常に近くですごく素晴らしい存在が堂林さんで、一緒に野球をやって来られて、たくさん面倒も見てもらいましたし、本当にうれしく思います」。引退の旨を事前に報告した先輩には感謝しかない。思いを口にしたときはたまらず、瞳から涙が流れた。
現役時代から続けてきた社会貢献活動は今後も継続していく。「いろんな活動を続けていきたいし、カープの選手にも経験というか、体験してほしい」。第一線から退くものの、現役であり続ける後輩たちに活動の輪が広がっていくことを願っている



