大阪名物ハリセンチョップなどで人気を博した、お笑いグループ「チャンバラトリオ」のリーダーだった山根伸介さん(本名・山根利雄=やまね・としお)が14日に、肝臓がんのため京都市内の病院で亡くなっていた。78歳だった。21日、所属事務所が発表。葬儀・告別式は近親者で行った。喪主は妻記子(のりこ)さん。

 山根さんは、頭(かしら)の愛称で親しまれた故南方英二さん(享年77)らと63年にトリオを結成。時代劇役者を志した腕を生かした剣劇コントや、南方さんのハリセン、山根さんの絶妙のツッコミで昭和の上方演芸を盛り上げた。

 00年代半ば以降、脳出血で倒れるなどしたが、舞台復帰。11年には深刻な状態の肝臓がんが判明。昨年12月には「最後」を覚悟し、弟子の宮川花子(60)らを前に遺言を録音したほどだった。奇跡的に回復した今年5月には、故郷の京都・よしもと祇園花月でチャンバラトリオの解散式を行い、舞台復帰していた。

 この日会見した花子は、山根さんの意識がなくなる直前の11日に見舞ったといい、花子の手を握り「わしは終わった」と、途切れ途切れに言葉をつなぎ「さ・よ・お・な・ら」。これが最後の言葉になった。