戦後の上方落語を復興させた「四天王」最後の1人で、1月に心不全のため85歳で亡くなった3代目桂春団治さんの追善落語会が31日、大阪市北区の天満天神繁昌亭で開かれた。春団治さん直伝の落語や踊りを直弟子が披露した。

 弟子の桂春之輔(67)は「師匠は完璧だったのでやりにくい」と話しながら、春団治さんの十八番だった道楽の親子がお茶屋で鉢合わせする「親子茶屋」を熱演した。桂春蝶が「寄合酒」、桂梅団治が「いかけ屋」、桂春若が「代筆屋」など、亡き師匠への思いを込めて演じた。

 上方落語協会の副会長を務める春之輔は落語の本編に入る前に「昔は男の3大道楽は飲む、打つ、買う。酒を飲む、ばくちを打つ、無礼な話ですがご婦人を買うでした」と道楽について説明。「私はいままで女遊びは1回もしたことありまへん。女に遊ばれたことはありますけど」と観客を笑わせた。

 さらに続けて「女遊びの話題、いま(上方落語)協会ではできまへんのや」と不倫騒動の渦中にある同協会の桂文枝会長をネタにすると、客席からはドッと笑いが起こった。