ビッグダディこと林下清志(51)が、北海道の林道で置き去りにされた男児が行方不明となっていることを受け、子どもに対する“しつけ”の難しさを語り、男児を置き去りにした親の心境をおもんぱかった。

 28日午後から行方不明となっている小学2年田野岡大和君(7=北斗市)は、両親と姉の一家4人で鹿部町の公園で川遊びをしていたが、人や車に石を投げつけたため、両親はしつけとして車から降ろして置き去りにしたと説明。約5分後に父親が現場に戻った際には姿がなかったといい、現在も捜索が続いている。

 両親の行為に対する批判の声は大きい。尾木ママこと教育評論家の尾木直樹氏は29日にブログで「明らかにネグレクト!虐待です!」と批判。タレントのクリス松村もブログで「置き去りが・・・しつけという感覚・・・恐ろしい」「大人という立場を利用して、子供に対する精神的な暴力。許しがたい行為」だとした。タレントのフィフィはツイッターで「虐待どころかこれ5月の北海道の山林だからね、寒いし、しかもクマも出没するらしい。殺人同等で問われるべきですね」と厳しく批判した。

 林下は妻側の連れ子を含めると最大時に20人もの子どもがいた、まさに“ビッグダディ”として知られるが、31日に更新したブログでは「小さな子供に『そういうことをしてはダメだよ』そう言っても、それがなぜなのかは理解出来ませんよね……それでも親としては周りに迷惑を掛けたり、我が子の危険を回避したりする為にそれを覚えさせなければなりません。その為に語気を強めてみたり、きつい眼でそれを伝えたりしようとします」「そして、それがなぜ良くないことなのかを『危ないことがあるからだよ』とか『人に迷惑を掛けるからだよ』と、具体的に話してあげることも大事だと思います。子供が成長していく過程で、それを少しずつ理解して『確かにそれはよくないことだ』と身に付けてくれることが躾なのだと思います」と自身のしつけ論を展開した。

 しかしそれでも、「それはよく解っていますが……では日々の生活の中でそれが実践出来るかというと、それはなかなか難しいのも現実です」と、これまでの経験から、実生活でのしつけが簡単ではないことをつづった。

 林下は、行方不明の男児について「この長い時間を山の中でたった一人で過ごしているのかと思うと、いたたまれない気持ちになります。どうか無事で見つかってくれることを祈るばかりです」と願うと同時に、「自らが招いてしまったこの事態に、お父さんの後悔の気持ちもいかほどかと察してつらくなります」と同じ父親として推察。「躾としての方法としての論議はあるのでしょうが……一般論や育児論を持ち出して、今あのお父さんを責めるつもりにはとてもならないのです」とつづった。