蒼井優(31)が26日、都内で行われた第29回東京国際映画祭(10月25日開幕、東京・六本木ほか)のラインアップ発表会見に出席した。

 主演作「アズミ・ハルコは行方不明」(松居大悟監督、12月3日公開)がグランプリを競うコンペティション部門に出品されることが決まり、松居監督と登壇した。

 蒼井にとって、映画「百万円と苦虫女」以来、8年ぶりの主演作。「主演なのに行方不明なのか。これは楽かもしれないと思ったら、意外に出番があって大変だった」とジョークを言いつつ「本が面白かった。女性だから分かる女性の広さ、情けなさ、たくましさ、いろんなことが、多くの女性にイタタタタって思って見てもらえる。男性が見るか、女性が見るかでシーンの受け取り方が違うと思って受けた」と明かした。

 同い年の松居監督は、「自分のことばかりで情けなくなるよ」が13年に同映画祭「日本映画スプラッシュ」部門に作品されており、3年ぶりの「里帰り」となる。「また来たいなと思っていた」といい「決まった時に居酒屋にいて、(コンペ出品決定の)予感がして電話を受けた。路地裏で泣いてしまった」とピュアなエピソードを明かした。

 別の映画祭出品を断っての参加となる。蒼井は「監督から『東京国際に勝負をかける』と言って、もう1つの方を丁重にお断りしていた。(コンペに)選ばれなかったら、どうなるんだろうと思っていた。監督は落ち込むと、とことん落ち込むので、いいほうも悪いほうも対処しないといけないと思っていた(笑い)。監督の思いが通じてホッとしています」と話した。

 コンペには各国から16作品が出品される。