初期の肺腺がんであることを18日に公表した歌舞伎俳優中村獅童(44)が20日、公表後、初めて取材に応じた。北海道・帯広市で行われる講演会に向かうために訪れた東京・羽田空港で「多くの方にご心配お掛けして申し訳ない気持ちです。元気になって今まで以上に良い舞台を務めたい」と前向きに語った。

 羽田空港に現れた獅童は、普段と変わらぬ様子で「いつも通り過ごしています」とし、今月末入院、6月上旬に手術後、約10日ほどで退院できると明かした。

 妻・沙織さんのすすめで4月下旬、人間ドックを受け、異常が見つかった。5月上旬に3日ほど検査入院、今月10日に初期の肺腺がんということが分かったという。「1人だったら気付かなかったと思います」と、沙織さんへの感謝の気持ちを語った。

 関係者によると、今月27日に都内での講演が入院前最後の仕事となるという。手術と療養のため6月の福岡・博多座「六月博多座大歌舞伎」、7月の東京・歌舞伎座「七月大歌舞伎」を休演する。この日の帯広市の講演では「いつもと全く変わりません」と聴衆に元気さをアピール。歌舞伎の魅力や自身について約1時間、講演した。