デビュー10年以内の若手コンビが競う関西発の新人賞レース「第38回 ABCお笑いグランプリ」が9日、大阪市内で行われ、結成5年目の「霜降り明星」が優勝した。

 せいや(24)がアクティブなボケを展開し、的確で鋭い粗品(24)のツッコミがマッチ。テンポ良くネタを進めた。優勝の瞬間、せいやは大口を開けて「あ~は~は~」と意味不明な言語を連発。普段は沈着冷静な粗品も号泣した。

 これには理由があった。コンビは、よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属ながら、NSC(吉本総合芸能学院)出身ではない異色の2人。粗品は高校時代からR-1ぐらんぷりで注目され、12年には「MBSオールザッツ漫才」のネタバトルで最年少優勝を果たしていた。

 ピン芸人として将来を期待されていた粗品が、あえて大学生だったせいやを誘い、コンビを組んだ。

 せいやは「お前邪魔、とか、粗品のピン芸見たいねんとか、心ない言葉がありました」と言い、コンビでつかんだ栄冠に2人の涙が止まらなかった。

 この日は、粗品が審査員の1人だったハイヒール・リンゴから「おばたのお兄さんに似てる」とつっこまれる場面も。粗品は最近、おばたのお兄さんにならい、小栗旬のものまねを始めたという。

 「僕の方が2年先輩なんで、『おばたのお兄さんのお兄さん』ですけど(笑い)。まあ、最近、スキャンダルがあったんで、僕にもチャンスがあるかな? とも。まだ、アナウンサーとは付き合ってません! まだ!」

 粗品は、フジの山崎夕貴アナウンサー(29)との交際発覚直後に浮気報道があったおばたのお兄さん(29)への対抗心? も燃やして笑わせていた。