小泉今日子(51)が、映画「食べる女」(9月下旬公開予定、生野慈朗監督)に主演することが29日、分かった。年齢、職業、価値観がそれぞれ違う8人の女性の「食」と「性」について描いた作品で、沢尻エリカ(31)鈴木京香(49)前田敦子(26)ら豪華キャストが集結した。

 同作品は「人はおいしい食事をすると、体が元気になる。いとしいセックスをすると、心が優しくなる」と「スローフード・スローセックス宣言」を掲げた、筒井ともみ氏の短編集が原作。食べることと料理することをこよなく愛する、小泉演じる雑文筆家・敦子(とんこ)のもとに集まる7人の女性が、恋や仕事に悩みながらも、本来の自分を取り戻そうとする物語で、劇中では50種以上の料理が登場するほか、沢尻をはじめ、セックスシーンも一部描かれるという。

 小泉と筒井氏のタッグは、03年のドラマ「センセイの鞄」以来。筒井氏によると、当時演出を担当した久世光彦さんとは原作の発売以来、映像化するなら演じるのは小泉今日子しかいないと意見が合致していたという。筒井氏は「小泉さんはとにかく見ているだけでおいしく感じる女優。労働のにおいがある稀有(けう)な女優で、今作にもふさわしい」と、15年夏ごろから映画企画が具体化し、小泉のスケジュールの合間を縫って公開が決まった。

 撮影はすでに今月上旬からスタート。小泉は鈴木以外とは初共演となるが、アドリブも交えながら順調に撮影は進んでいるという。小泉は「わからないけど、おなかがすいた。わからないから、とりあえずおいしいご飯を食べちゃおう。そんな女達が、映画の中で生き生きと食べてます。筒井さんが時間をかけて下ごしらえした作品に参加できて光栄です」と話している。