ジャニーズ事務所が、ジャニーズJrの最新動画などを配信する公式YouTubeチャンネルを今月21日から開設することが4日、分かった。同事務所がインターネット上に無料配信される映像コンテンツを制作するのは初めて。これまでネットメディアとは距離を置いていただけに、大きな方向転換となる。世界中の視聴者に公開されるだけに、今後のビジネスの幅も広がりそうだ。

 ジャニーズ事務所がデジタル化に大きくかじを切った。今月21日の開設時から、HiHi Jets、東京B少年、SixTONES、Snow Man、Travis Japanの5グループのメンバーが登場する動画を毎日配信予定。ダンスや歌はもちろん、ドッキリや体を張った挑戦企画なども幅広く行う。東京B少年那須雄登(16)は「ニーズに合わせて、どんどん新境地を開拓していこうと思っております!」と意気込んだ。

 同事務所はこれまで、タレントの肖像権保護の観点から、肖像や映像の使用制限に力を入れてきた。だが近年、スマートフォンでのインターネット利用などを中心とした市場の変化に段階的に対応。16年4月には一部映像のYouTube掲載、17年4月からは宣材写真のSNS使用を開始した。さらに今年1月には、所属タレント写真のネット掲載を初めて一部解禁した。

 16年からYouTube側と協議を進める中で、昨夏、ジャニーズJrのチャンネル開設が決定。「小学生の将来なりたい職業にユーチューバー(動画配信者)がランクインするほど、圧倒的なアクセス数」であることなどから、媒体としてYouTubeが選ばれたという。「既に認知がある人よりも、YouTubeで発見され、頑張っていく人が人気者になっていくのはどうか」と提案され、まずはJr内グループからのスタートとなったという。将来的に、既にCDデビューした先輩グループのメンバーが登場するかは未定だ。

 ジャニーズJrには人気グループが多数存在するが、現状テレビなどのメディア出演は限られる。今年1月、Jr内からKing&Princeの今春CDデビューが発表された一方で、他のグループには20代中盤のメンバーもおり、ファンの間では活躍の場の少なさや、今後の処遇を心配する声もあがっていた。Snow Man岩本照(24)は「僕たちにとっても大きなチャンスだと思っています。表現は無限なので楽しみながらやっていきたいです」と力を込めた。