俳優北村匠海(20)が今年の幻冬舎文庫のキャラクターに起用されることが22日、決定した。ダンスロックバンドDISH//のリーダーとしても活動する北村は、08年から子役としてテレビ、映画に出演。着実に成長してきたが昨年、主演映画「君の膵臓をたべたい」で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。同作は興行収入35億円に迫るなど「キミスイブーム」を巻き起こした。

 同社の見城徹社長は「北村匠海は表情を見ているだけで心を揺さぶられる。久々の大型新人の誕生だ」と早くからキャラクター起用を熱望した。同作では、図書室のシーンや文庫本を手にする場面が多かったことに着目。素顔の北村も子どものころから読者に親しんできたこともあり、起用が決まった。

 4月10日から全国の書店などに掲出されるポスターは、自室で読書する雰囲気を演出するため、スタジオではなくマンションを借りて撮影した。北村が「あるべき姿になったと思います」という自然な仕上がりで、同文庫の袖山満一子編集長は「自分を夢中にさせる本との出会いがあれば、その部屋が最高の場所になる。出掛けるのをやめたくなるような1冊を見つけて欲しいです」とキャンペーン効果に期待した。

 話題の人物を起用してきた同キャラクターは、一昨年の三代目J Soul Blothers岩田剛典(29)が俳優として、昨年のGENERATIONS片寄涼太(23)が中国ツアーを成功させるなど、近年は大きな飛躍のきっかけとなっている。北村も映画「OVER DRIVE」(6月1日)「春待つ僕ら」(今冬)と、公開作品が控えている。

 ◆北村匠海(きたむら・たくみ)1997年(平)11月3日、東京都出身。08年にNHK「みんなのうた」などでデビュー。11年12月にDISH//結成。15年に日本武道館公演を行う。出演作は映画「TAJOMARU」「信長協奏曲」「勝手にふるえてろ」など。ドラマは今年1月期のフジテレビ系「隣の家族は青く見える」で同性愛男性を演じ話題になった。趣味はカメラなど。特技はまつげにシャープペンのしんを15本乗せることなど。