NHK・Eテレの教育エンタメ番組「おかあさんといっしょ」(月~土曜午前7時45分)で、4月から新しい体操のお兄さんに就任する佐久本和夢(さくもと・かずむ)が20日、東京・渋谷のNHKで会見した。

第12代の体操のお兄さんとして4年間にわたり出演してきた福尾誠が本年度で卒業することになり、新旧の体操のお兄さんと体操のお姉さんの秋元杏月が会見に出席した。

佐久本は3歳で新体操を始め、昨年まで現役選手として活躍していた大学3年生。子どもたちに、新体操を教えてきた経験をもつという。24年3月に卒業見込みだ。

「小さいころから、体操のお兄さんは、憧れの夢の1つでした。5歳上の兄と一緒に見ていたので、とてもうれしく思います。テレビの前の子どもたち、親御さんたちにたくさんの笑顔と元気を与える存在になりたい」と抱負を語った。昨年、同番組のオーディションに合格したことから、現役の引退を決めたという。

番組CPによると、福尾から降板の申し入れがあり、慰留したものの本人の意思が固く、快く送りだすことになったという。

スタッフや共演者、視聴者に感謝の気持ちを語った福尾は「4年間のうち普通に触れ合い、収録ができたのは最初の1年間だけでした。コンサートも中止になり、収録の制限もあり、子どもたちと直接会えない、悔しい経験をしました」と振り返った。その上で「体を動かして表現することがかっこいいと言われ、励みになった」として、体操お兄さんを次の世代につなげたいと卒業を決意したという。

今後については「直接みなさんに会えなかったので、生パフォーマンスをできたらいいなと思っています」。芸能事務所などへの所属については「機会があれば検討させていただきたい」とした。

秋元はコンビを組んできた福尾に感謝の言葉を述べた。「子どもたちがリラックスできるように、場を和ませてくれました。子どもたちの楽しみを一番に考える方でした。私はもちろん。スタッフも誠お兄さんのひと言で救われた人がたくさんいます。子どもたちの心に寄り添うお兄さんを心より尊敬しています」と語ると、涙が止まらなかった。  

福尾の最後の出演は4月1日。同3日から佐久本が登場する。

同番組は現在、第12代歌のお兄さんの花田ゆういちろう、第22代歌のお姉さんの、ながたまや、第12代体操のお兄さんの福尾誠、初代体操のお姉さんの秋元杏月の4人が出演している。