俳優でダンサーの森山未來(41)が27日、神戸文化ホールで舞台「STILL LIFE」(6月20~21日、同所)の取材会に出席した。

人間と自然の関係を見つめ直すダンス作品。24年に神戸で生まれ、世界各地での公演で高い評価を得て、待望の日本ツアーに臨む。森山とアルゼンチンのダンサー、ダニエル・プロイエットが出演し、振り付け・演出はノルウェーのアラン=ルシアン・オイエンが手がける。

神戸市出身の森山は「2021年くらいから、改めて自分がどういう場所で作品を立ち上げていきたいか、どういうインスパイアを受けて、アーティストとして歩いていきたいかとなったときに、東京も重要ですが、違う場所を模索して出会ったのが神戸でした。東京と神戸を行ったり来たりしながら活動を続けて、クリエーションができて、神戸でパフォーマンスとしてツアーの凱旋(がいせん)的に戻ってこれるのは喜ばしいこと」と喜んだ。

世界的な情勢が不透明な中で、芸術表現がなしえる可能性については「暗澹(あんたん)たる世界、非常事態で芸能の表現が必要か、必要でないかはいつも問われる。けれども、日常生活を少しでも豊かに送れる、よすがになるっていう舞台表現でもあると思う」ときっぱり。

続けて「その時代に生きるアーティストが今の世界を眺めたときに見える視点、ここはおかしいんじゃないのとかを自分たちのコンセプトにして作品を提示する、その生々しい表現が日常を生きる人たちに刺さってくる。芸術表現は日常生活とは切り離されたものにはならない。文化的な豊かさはコミュニティーの豊かさにつながると思うので、それはずっと変わらないと思う」といい、「これだけテクノロジーが加速度的に進化する中で、人間から立ち上がってくる表現を信じていくしかないとか、言語も重要だけど、身体的、音楽的なコミュニケーションの重要性をより突きつけられるタイミングなんだと思う」と身体的コミュニケーションの重要性を強調していた。