ソールオリエンス1頭だけ力が違った。直線に向いた時は17番手。そこから大外一気に伸びて2着タスティエーラに1馬身4分の1差。上がり35秒5は2番目に速いファントムシーフ、シャザーン、トップナイフの36秒4を0秒9も上回った。キャリア3戦目でこの内容は、過去の名馬に匹敵する。
しかも、4コーナーを逆手前(左手前)で入り、もたつくシーンがありながらの差し切りだから末恐ろしい。完成度はせいぜい8分程度か。競馬を覚えてレース運びが上手になれば、この差はもっと開く。2冠へ向けての伸びしろも当然あり、レース前の「混戦」から一気に「1強」態勢に戦況は変わった。
横山武騎手はスタートを出た後、行き脚がつかないとみるや、徐々に後方へ下げて馬場のいい外めに出した。逃げたグラニットの前半1000メートル通過は58秒5。重馬場ではかなり速い。先行馬は苦しくなるという読みもあったのだろう。4コーナー手前でタッチウッド、タスティエーラ、ショウナンバシットが早めに動いた時も、ワンテンポ仕掛けを遅らせた。
桜花賞のリバティアイランドもそうだが、瞬発力の優れている馬は、中途半端に動くよりもしまいに懸けた方がいい。ただ、その判断を不確定要素の多い道悪でできたところが、横山武騎手の勝負勘。ソールオリエンス究極の末脚を引き出した。





