7月24日に盛岡で行われたハヤテスプリントは浦和から遠征したスターオブケリー(牝3、繁田)が南関東転入後の初勝利。岩手の山本政騎手を背に逃げ切りで重賞初制覇を決めた。

非凡なスピードは見せていたが、転入後は3戦連続2着と惜敗が続いた。名古屋の東海クイーンCでは1700メートルで2着に粘り、距離は関係ないのかと思わせたが、園田ののじぎく賞に向けて繁田師に聞くと「本当は短い方がいい」と同距離は課題のようで、結果も11着と振るわなかった。

こうなると短距離にシフトか。転入前の北海道では1000メートルで2勝を挙げていた。師に問うと「次は盛岡を使おうかと思って」。その通り、3歳限定で争う1200メートルの全国交流に矛先を向け、師にとっての重賞初制覇も成し遂げた。

勝ちタイムの1分11秒7は父のポアゾンブラックが15年盛岡のクラスターC2着で記録した1分12秒0よりも速かった。当時とは馬場差もあろうが、やはりスピードを生かせる短距離の方が合いそうだ。ちなみに父にとっても種牡馬としての重賞初制覇。15年のNARグランプリ最優秀短距離馬が、初年度産駒から快速牝馬を送り出した。【牛山基康】