ヴィッセル神戸のMF山口蛍(30)が、21日の鹿島アントラーズ戦(1-0)で後半34分に決勝点を決めた。今季リーグ戦4点目。センターサークル内から全速力で敵陣ペナルティーエリア内に進出し、FW武藤の左からのパスを左足で押し込んだ。「チャンスになると思っていたし、長い距離を走って出て行けるのが自分の特長」。労を惜しまず何度も試みるロングスプリント、豊富な運動量は健在だ。

19年の神戸加入後は2シーズン連続で全試合に出場し、今季も開幕から24試合連続フルタイム出場中。同一チームでJ1リーグ戦92試合連続出場は、記録が継続しているフィールドプレーヤーでは最長となっている。加入1年目は3枚のイエローカードを受けたが、昨季と今季は警告0。J1リーグ戦100試合連続出場となれば、神戸の選手では初の大台到達となる。

加入後は敵陣ペナルティーエリア付近でのプレー機会も増え、通算92試合の出場で13ゴール。167試合の出場でマークしたC大阪時代のJ1通算12得点を上回った。0-3から4-3と大逆転勝利を収めた3月20日の札幌戦での試合終了間際の勝ち越しゴールは見事。日本代表としてもチームの窮地を救った右足ミドルは依然として精度抜群だ。

持ち味である寄せの早さ、読みの鋭さも相変わらず。「ニッカンサッカー」サイトのデータ(第24節時)によると、相手のパスを狙ってカットした「インターセプト」はリーグ1位の20回。2位が清水MF中山の12回、3位が名古屋MF稲垣らの11回だから、山口の数字は断トツ。21日の鹿島戦でも相手の縦パスを鋭い読みで寸断して攻撃に転じるなど、4位と好位につけるチームを攻守両面で支えている。

日本代表の招集は19年11月が最後だが、14年ブラジル、18年ロシアと2大会連続でワールドカップに出場した経験豊富な30歳ボランチは、J1のピッチで縦横無尽に躍動。その選手を「元日本代表」とは呼べない。【石川秀和】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「データが語る」)


<同一チームでのJ1リーグ戦100試合連続試合出場>(GK除く)

199 DF中沢 佑二(横 浜)12~18年

155 DF谷口 彰悟(川崎F)14~19年

152 MF阿部 勇樹(浦 和)13~17年

148 DF水本 裕貴(広 島)11~15年

132 MF服部 公太(広 島)04~07年

131 MF加藤  望( 柏 )96~00年

127 MF三都主アレサンドロ(清水)98~02年

121 MF兵藤 慎剛(横 浜)10~13年

119 MF太田 吉彰(仙 台)11~14年

119 FW佐藤 寿人(広 島)11~14年

115 MF富田 晋伍(仙 台)13~16年

112 MF伊東 輝悦(清 水)05~09年

111 MF三浦 淳宏(横浜F)95~98年

110 MF遠藤 保仁(G大阪)14~17年

102 DF駒野 友一(磐 田)11~13年

102 MF橋本 英郎(G大阪)06~09年

100 MF高橋 義希(鳥 栖)15~17年

神戸対鹿島 後半、先制ゴールを決めた神戸山口(左)に抱きついて喜ぶ神戸イレブン(撮影・白石智彦)
神戸対鹿島 後半、先制ゴールを決めた神戸山口(左)に抱きついて喜ぶ神戸イレブン(撮影・白石智彦)