日刊スポーツ評論家のセルジオ越後氏(79)が、日本とサウジアラビアがFIFAワールドカップ(W杯)北中米大会アジア最終予選に臨んだ夜、ブラジルのルラ大統領夫妻を歓迎する天皇、皇后両陛下主催の宮中晩さん会に出席した。今年は日本とブラジルの外交関係樹立130周年。ブラジル生まれで日系2世のセルジオ氏が、初めて招待された晩さん会、日本サッカーのことを語ります。
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皇居・宮殿「豊明殿」で開かれた晩さん会は、素晴らしい雰囲気だった。こういう場に招待していただけるようになったのは、日本サッカーが発展したから。同じ出席者のカズ(三浦知良)も喜んでいたよ。
天皇、皇后両陛下には(皇太子殿下、妃殿下の時代に)昔の国立競技場で行われた早慶戦で、私がロイヤルボックスで解説を務めさせていただき、それを覚えてくださっていた。
コリンチャンスが大好きなルラ大統領ともお話しする機会があり、私が「18歳でコリンチャンスとプロ契約したんです」とあいさつすると、喜ばれてね。
そのサッカーで、日本は20日のバーレーン戦で8大会連続8度目のW杯出場を決めており、このサウジアラビア戦は最強チームではなかった。森保監督は立場上、誰が出ても一緒と言うが、そうではない。
だから、先発機会の少ない前田大然らは、結果がほしかったね。前田は所属先セルティックで今季、得点を量産しているけど、スコットランドリーグは欧州主要リーグと比べると、どうしてもリーグの評価が下がる。個人の力、意地の見せどころだったけどね。
W杯出場が決まった日本は、本大会の目標に「優勝」を公言しているけど、外国では「過去にベスト8に入ったことがない日本」と紹介されているよね。かつて本田圭佑も同じ優勝の言葉を口にしたけど、焦るなって言いたいね。
私もサポーターも、みんなそういう希望はあるよ。選手層も厚くなり、久保建英とか欧州で活躍する選手も多い。でも、まだ優勝できる根拠はない。前回大会でアフリカ勢で初めてベスト4に進んだモロッコも、そこまでいってないよ。
日本は昨年のアジア杯でイランに負けて、準々決勝で敗退した。まだ1年前の話だよ。焦らなくていいの。まずはW杯で未知のベスト8に入り、1つ1つ階段を上ればいい。世界は甘くないよ。
こうやってコメントしたら「セルジオは、また辛口だ」と言われるけど、アドバイスとはほめること、厳しいことの両方を言わないとだめ。本大会に向けて、日本に足りないこと、耳が痛い話は、どんどんしていくよ。(日刊スポーツ評論家)




