サッカー現場発

北海道はすでに前へ、札幌は苦悩しながらも見学再開

練習を見守る札幌の野々村芳和社長(手前)(2020年4月4日撮影)
練習を見守る札幌の野々村芳和社長(手前)(2020年4月4日撮影)

北海道コンサドーレ札幌が3日から練習見学を再開した。全国的に新型コロナウイルスの感染が拡大する中、J1で唯一の決断に踏み切った理由を野々村芳和社長(47)はこう語る。

「(北海道)知事が新たなステージへ進んでいくって、北海道の人たちに訴えている。このような状況のなかで首長がどういう発信をしていくか、敏感に捉えないといけない。北海道で活動している限り、北海道にとって何を一番求められているかを選択していくしかない」。

緊急事態宣言が終了した北海道では、3月20日から「新型コロナウイルスの感染の拡大を防止しながら、社会経済活動を行う、新たなステージへの移行」が宣言されている。それを受けて、スポンサー企業の石屋製菓の「白い恋人パーク」の一部営業が1日から再開された。同施設内に練習場があるため、クラブとして準じた。入場前の検温に並ぶ列でも、見学時の座席でも一定の距離の間隔を設けるよう努め、感染拡大の防止には最善を尽くしている。

「誰のどのコメントに従えばいいのか、果たして正解なのか難しい」と野々村社長は苦悩も明かす。「(感染が拡大する)東京の温度感に引っ張られてしまう人は『まだ早いだろう』って感じると思う。北海道に住んでる人でも東京や大阪の温度感を見て大変な状況だと感じて『まだそんなことやるの早いよね』って思うかもしれない」と、時期尚早という意見も想定していた。そんな声に考慮して、公開自粛を続けるのは簡単だ。だが、それでは北海道一丸での動きに水を差すことになると決断した。

私もベストタイミングか問うた一人だ。だが、野々村社長が言うように、正解はわからない。それでも我々が願うのは、ウイルスに立ち向かい、一日でも早く日常を取り戻すことだ。北海道はすでに前へ動きだしている。【保坂果那】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「現場発」)

◆保坂果那(ほさか・かな)1986年(昭61)10月31日、北海道札幌市生まれ。13年から高校野球などアマチュアスポーツを担当し、16年11月からプロ野球日本ハム担当。17年12月から北海道コンサドーレ札幌担当。

全体練習再開で集まったサポーターの前でランニングをする札幌イレブン(2020年4月4日撮影)
全体練習再開で集まったサポーターの前でランニングをする札幌イレブン(2020年4月4日撮影)

日刊スポーツのサッカー担当記者が取材現場の空気を熱く伝えます。

おすすめ情報PR

サッカーニュースランキング