【ビシケク(キルギス)13日=浜本卓也】サッカー日本代表(FIFAランキング28位)は今日14日、キルギス代表(同94位)と対戦する。DF吉田麻也(31=サウサンプトン)が出場すれば、日本史上8人目の国際Aマッチ通算100試合の大台に到達する。「自分史上最高」の信念で積み上げてきた節目の一戦は、W杯予選4試合連続の完封勝利で飾る。

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代表戦100試合。感慨にふけるのはまだ早いと言わんばかりに、吉田が表情を引き締めた。「いろんな思いはありますけど今は達成しているわけではない。目の前の1試合に集中してやるべきことをやるだけ」と、はやる周囲を冷静に制した。初めて立った試合会場では、公開された冒頭15分の間も荒れたピッチを確認。「想定内というかボールも転がるしいけるかなという感じ」。難敵のピッチにも落ち着き払った。

「自分史上最高」を重ねてきた。いいプレーを続けても、1失点が致命傷になるDF。「前回の試合よりいいプレー、その前のプレーよりいいプレーというのは思っている」と、いい時も悪い時も満足せずにきた。「常に『自分史上最高』のパフォーマンスを出せるようにやってますし、その1つ1つが100という数字につながった」。

吉田の姿勢はチームにも好影響を生む。W杯予選3連続完封勝利中だが「積み上げてきたものは簡単に崩れる。強固なものにしていくのが守備陣の仕事。0が続けば続くだけ自信にもなるし連係も深まっていく」と継続しか頭にない。サウサンプトンでは10月25日のレスター戦で9失点し、それ以降は出番がないが「この試合をきっかけにまた浮上したい」と前を向く。

森保監督からは、歴代2位の122試合出場となるDF長友とともに「日本サッカーの発展に素晴らしい貢献をしてくれているところに賛辞を贈りたいし、1人のサッカー人として誇りに思える選手」と最大級の賛辞を送られた。「長友さんに引き離されないように付いていきます」と笑う主将が、「自分史上最高」を重ね続けた先に、代表史上最高の集団が完成される。