Jヴィレッジ再始動100日前イベントが19日、福島・JR郡山駅前で開催され、サッカー元日本代表FW鈴木隆行氏(41)、J2栃木SCのFW大黒将志(37)、お笑いトリオのパンサー尾形(40)がトークショーなどを行って盛り上げた。

 大黒は高3のG大阪ユース時代に同地で全国制覇した経験もあり「芝生も良くて、すごいシュートも決められた。JヴィレッジのおかげでJリーグ、代表に入ることができたと言ってもいい」と感謝しつつ再開を喜んだ。ハリルホジッチ監督解任により、日本代表の新監督に就任した西野朗監督(63)に対しても言及。G大阪時代に指導を受けており「岡田(武史)さんは見ているようで見ている監督。西野さんは見ていないようで見ている監督。選手目線で『めっちゃ調子良いな』って選手を必ず抜てきして起用したりする。『なんでこの選手使わないやろ?』っていう監督もいたりするんですけれどね。開始15分でDFがケガしたら、いきなりFWを交代で入れて勝っちゃうようなこともあった。いろいろな意味で“持っている”監督なので、期待できると思います」と分析した。当時、関西近郊のサテライトの試合に誰にも告げずに自家用車で駆けつけ、こっそり視察していたエピソードも明かした。

 2002年W杯日韓大会ベルギー戦で得点を挙げた鈴木にとっても、Jヴィレッジは日本代表合宿などで数多く訪れた地。「震災のあとは悲しく寂しい気持ちになったし、また使えるようになったニュースはうれしかった。日本サッカーの聖地になってほしい」。将来の夢を「監督として世界に」と明かし、「監督になったら、Jヴィレッジで合宿をさせていただきたい。Jリーグのチームにも、どんどん合宿地として使用してほしい」と話した。W杯ロシア大会約2カ月前の日本代表監督交代には「W杯メンバーに入れるかなあと思っていた選手はモチベーションが上がるし、行けるだろうと思っていた選手には緊張感が高まる。良い効果はあると思います。僕らの頃より確実に選手のレベルは上がっている。いままでうまく組み合わせられてなかっただけ。それができれば世界の上位国に勝ってもおかしくない」と上位進出への好転に期待した。

 Jヴィレッジは97年7月にサッカーナショナルトレーニングセンターとして開設され、男女日本代表合宿地やJFAアカデミー福島などの活動拠点となってきた。11年東日本大震災以降は福島第1原発事故の影響で、営業を休止したが、7月28日に再始動が決定。サッカーやラグビー1面規模で人工芝の全天候型練習場や、新宿泊棟が新設された。また来年4月には隣接地にJR常磐線の新駅が完成する予定だ。