風間八宏監督(56)が育てて強くした川崎フロンターレと、はじめて等々力で相対したが、名古屋グランパスは自分たちの良さをほとんど出せなかった。

前半の立ち上がりから、常に川崎Fが有効にボールを持ちながら名古屋ゴールに迫り、名古屋は守勢に回った。風間監督は試合後に「簡単に言うなら、パスを出したら出しっぱなし。3人ほどをのぞいてほとんどの選手がそうでした。見えていないものを相手にしていた」と表現し、川崎Fのパス回しに意識を奪われ、自分たちの基本的な約束事が守れなかったことを指摘した。

前半にオウンゴールで先に失点し、追加点を奪われ2点をリードされた。後半14分に、FWジョー(31)の効果的な縦パスから最後はMF前田直輝(23)が1点差に迫るゴールを奪うも、直後に1点を追加されて勝負は決した。風間監督は淡々と試合を振り返り、「立ち上がりから普段と同じことできなかった。リズム作れなかった。ただ、チャンスになったところでは、うちの選手もいろんなものが見えているなと感じた。もっと安定した試合をするために、自信をつけていきたい」と、強豪川崎F相手に攻撃面での収穫を示していた。