J2京都サンガFCは11日、来季の新戦力として関学大のMF中野克哉(4年=22)の加入が内定したと発表した。鋭いドリブルとスピードが武器のレフティー。局面を打開する力と得点力に優れ、高い技術を生かした細かいボールタッチと独特のリズムで相手を翻弄(ほんろう)する。

中野はクラブを通して「小さい頃からの目標であった、プロサッカー選手になれることをうれしく思います。今、サッカーができていることを当たり前に感じることなく、これからも1日1日を大切に、常に努力することを忘れずに前進していきたい。ここまで育ててくれた両親、小学校、中学校、高校でお世話になった指導者の方々、先輩や後輩、同期の仲間など、たくさんの人の支えがあり今の自分がある。自分に関わってくれた方々への感謝の気持ちを忘れず、高校時代を過ごした京都で、プロ選手としての第1歩を歩める喜びをプレーで表現し、1日でも早くチームに貢献できるように頑張っていきます」とコメントした。

中野は京都橘高出身で1年から主力に定着。全国高校選手権に3大会連続で出場し、1年は準優勝、2年は4強、エースとして10番を背負った3年は8強と輝かしい成績を残した。京都には京都橘高で2学年上のMF仙頭啓矢、1学年上の小屋松知哉と、2学年下の岩崎悠人が在籍。唯一全員とプレー経験のある中野は加入後も順応しやすい。

関学大では昨季の関西学生リーグ得点王を獲得。今季は背番号10を付けて強豪をけん引している。

京都は今季シーズン当初から低迷し、現在も19位と苦境に立たされている。再来年から使用予定の新スタジアムも建設中。苦しむ京都の救世主として22歳のレフティーにも期待が寄せられる。

 

◆中野克哉(なかの・かつや)1996年(平8)9月13日、奈良市生まれ。鳥見サッカー少年団、YF奈良テソロ、京都橘高を経て関学大に入学。全国高校選手権では13、14年度選手権大会優秀選手。日本高校選抜や、関西学生選抜を経験。168センチ、61キロ。