台風の影響で延期になった1試合が行われ、ルヴァン杯初優勝の湘南ベルマーレがジュビロ磐田に0-1で敗れた。横浜F・マリノスとの決勝で激闘を繰り広げ、栄冠を手にしてから中2日。先発メンバー全員を代えずに臨んだが、疲労感は否めなかった。

J1残留を争うリーグ戦はここ7試合で2勝3分け2敗とやや低調で、順位を1つ下げ14位となった。磐田は15位から13位へ浮上した。

中2日は厳しかった。湘南の先発は27日のルヴァン杯決勝と全員同じ。決勝で見せた縦に速い攻撃も連動した激しいプレスもない。体が重いのか、パスを出して動く足も鈍く、優勝チームとは別人だった。前半34分、浮き球パスを起点に磐田FW川又に先制を許し、6戦未勝利だった相手を勢いづかせてしまった。終盤は3バックから4バックに変え、両サイドバックが上がって厚みのある攻撃を仕掛けたが1点が遠かった。曹貴裁監督は、先発メンバーについて「代える必要がなかった」と意図を明かし「疲労があって動きが悪かったとは思わない。これが自分たちの今の実力」と潔く敗戦を認めた。指揮官は試合前に「決勝戦以上に大事な試合になる」とこの一戦への強い思いを見せたが、勝ち点を持ち帰ることはできなかった。

ルヴァン杯でMVPに輝いたDF杉岡は「体が重かった。言い訳にはしたくなくてやるしかないと思っていたけど悔しい」と声を絞り出した。再び中2日で清水戦を迎える。杉岡は「敗戦を引きずっていられない。すぐ試合はくる。切り替えていくしかない」とJ1残留に向けて過酷な道を乗り越える覚悟を口にした。【岩田千代巳】