10日、ジュビロ磐田はアウェーで松本山雅FCと対戦。前半22分、山形から完全移籍のFW中山仁斗(27)がヘディングで移籍後初ゴール。後半ロスタイムにも2点目を挙げる活躍で3-1と松本に快勝、6日のリーグ湘南戦に続く連勝を飾った。

FW中山に、待望の1発が生まれた。0-0の前半22分、FW中野誠也(23)の左クロスに中央で反応した。180センチの体でタイミング良く踏み切ると、制空権を制圧。競り合った相手DFの上から、豪快にヘディングで決めた。出場2試合目での移籍後初ゴールだ。チームにとっても貴重な先制点を奪うと、仲間の祝福を受けながら名波浩監督(46)の元へ笑顔で走った。

有言実行弾だった。「磐田デビュー」となった3月13日のルヴァン杯清水戦は、0-1の後半21分から出場。同42分には利き足とは逆の右足でポスト直撃の強烈なシュートを放ったが、無得点に終わった。「しっかり結果を出していかなければ、リーグ戦への出場もない。チャンスをもらえたら、次は結果を出します」と気合を入れて臨んだ松本戦。今度は宣言通りに結果を残し、指揮官の先発起用に応えてみせた。

中山の活躍に、2トップでコンビを組んだFW中野も続いた。後半2分、ゴール前のこぼれ球を左足で押し込む。同杯初戦のガンバ大阪戦以来となる今季2点目で、追加点を奪った。同14分に強烈ミドルで1点を返されたが、同ロスタイムに中山がこの日2点目をマーク。粘る松本を退けた。

「きっちり勝って帰ってきたい」と話していた指揮官の思惑通り、今季リーグ戦初白星を挙げた6日の湘南戦に続く敵地勝利で、公式戦2連勝を飾った。14日に迎える宿敵清水との「静岡ダービー」へ弾みをつけた。【前田和哉】