首位横浜F・マリノスが2位FC東京との直接対決を3-0で勝利し、04年以来15年ぶり4度目のリーグ優勝を決めた。

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リーグタイトルから遠ざかった15年間は、横浜にとって激動の期間だった。95年からチームの浮沈を見守ってきた袴田聖則オペレーションダイレクターは「いろんなことを我慢しながら『優勝すれば変わるぞ』と頑張ってきた」と振り返る。

93年のJリーグ創設時から鹿島アントラーズとともに1度もJ2降格のない名門。しかし、近年は債務超過に陥ることが増え、16年には練習拠点「マリノスタウン」を閉鎖。クラブハウスはなくなり、今でも練習は神奈川県内にある複数の天然芝ピッチを転々としながら行う。

J1クラブとは思えない環境にも支えになったのは“名門”の看板。「『マリノスのような伝統クラブでプレーできるのはなかなかない機会だからうれしい』と言って来てくれる人もいた」と袴田氏。厳しい状況から名門横浜を立て直す。選手、スタッフ一丸となってつかんだタイトルだった。