ジュビロ磐田の元日本代表MF遠藤保仁(41)が、自身が持つ歴代最長の連続シーズン得点記録を24年に伸ばした。ホーム群馬戦の後半5分、味方からのパスを右足ダイレクトでゴール左隅に流し込んだ。技ありの今季初ゴールが殊勲の決勝点。チームの3試合ぶり勝利に貢献したベテランは「取れてうれしく思う」と控えめに喜んだ。

この日は年に1度の恒例行事となっている「小学生一斉観戦」の日だった。昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止。今年は磐田市内の小学6年生約1600人が来場した。遠藤は「楽しんで帰ってくれたと思う」。2年ぶりの観戦を心待ちにしていた子どもたちの前で偉業を成し遂げた。

28年前の今日、Jリーグが開幕。当時中学生だった遠藤はプロリーグの幕開けに胸を躍らせた。開幕戦をテレビで観戦し「その時にJリーガーになりたいという気持ちがより増した」。夢を見た少年は夢を与える立場となり、華麗なプレーで子どもたちを魅了した。「これからも支えてくれる人たちのために結果を伸ばしていきたい」と遠藤。特別な一戦でヒーローになった。【神谷亮磨】