昨年度の全国選手権王者・青森山田が、県内388連勝で26年連続28度目の優勝を決めた。FW小湊絆(つな、3年)が延長後半8分に決勝ゴールを奪い、延長戦の末に八戸学院野辺地西を2-1で破った。全国選手権は12月28日に東京・国立競技場で開幕する。

涙の決勝ゴール-。絆(つな)が、青森山田の全国選手権2連覇への望みをつないだ。1-1のまま延長戦に突入。背番号「10」を背負うFW小湊は「絶対に自分が決めてやろうと思ったが、スコアボードを見るたびにやばいなと…」。PK戦も頭をよぎる延長後半8分、スルーパスに抜けだすと、右足を振り抜いてゴール右に流し込んだ。「チームメートがつないでくれた魂のゴールだったと思います」。この日放った9本目のシュートが、値千金の勝ち越し弾。26年連続28度目の優勝を呼び込んだ。

10月16日のプレミアリーグEAST流通経大柏戦で右足首を捻挫した。しばらくは回復に専念。3日の準決勝直前に復帰した。痛み止めを飲んで強行出場。ゴール直後は痛みでしばらく倒れ込んだ。歓喜する仲間のもとへたどり着けず、ケンケンで同9分に交代。大仕事をやってのけ、涙が止まらなかった。決勝前日に背番号「10」の前任者、東京MF松木玖生らから激励を受け、ゴールで応えた。

青森山田は新時代に突入する。全国選手権3度、全国高校総体2度、プレミアリーグEAST3度の優勝に導いた黒田剛監督が、J2町田の新指揮官就任に伴い、今大会限りで退任。後任は正木昌宣ヘッドコーチが昇格する。全国選手権は黒田氏がアドバイザー的な役割を担う「総監督」として正木新監督を支える。

97年から県大会では無敗を誇り、プレッシャーもあった。小湊は「青森県の歴史だけは自分たちの代で途絶えさせないと思っていて、監督も最後で、ふがいない送り出し方はしたくなかった」。昨年度の全国選手権は全5試合に途中出場し3ゴール。「全国2連覇できるのは47都道府県で自分たちだけ。プライドと意地を持って戦いたい」。絶対的ストライカーが、全国舞台でもチームを勝たせるゴールを決める。【山田愛斗】

◆青森山田・黒田監督(正木新監督への期待について)「20年一緒にやっているので、そこは申し分なく受け継いでくれると思います。残ったコーチ陣、新たに入ってくるコーチ陣を含めて新しい青森山田を築き上げてほしい。また来年も27年連続の優勝をやってくれると思いますので、期待しています」