ヴィッセル神戸が強度の高い守備を取り戻し、リーグ連覇に向かう。
24日は神戸市内のいぶきの森球技場で非公開練習。25日のサガン鳥栖戦(ノエスタ)に向けて最終調整した。
前節のガンバ大阪戦ではリードしながらも終了間際に追い付かれてドロー。首位FC町田ゼルビアとの勝ち点差は「7」に広がったることになっただけに、優勝争いに残るためにはここからが重要な戦いとなる。G大阪戦で復帰し、早々に得点も決めたFW宮代大聖(24)は「落とせない試合しかない。全部勝つつもりでやりたい」とここからの浮上に仕切り直して臨む。
宮代は22年にプレーした鳥栖について「監督交代はあったが、本当にアグレッシブに全員でハードワークしてくる。ちょっとの隙を逃さないところもある」と話し、「したたかに、隙を与えず自分たちのサッカーをしたい」とイメージ。右サイドバックで先発見込みのDF広瀬陸斗(28)は「ディフェンスラインを押し上げるところと受け渡しをしっかりやらないといけない。自分たちらしさを出して勝ちたい」と意気込んだ。
神戸らしいサッカーを取り戻す上で重要になるのが、ズレなく連動する守備となる。
ここのところ吉田孝行監督(47)が「スライドの遅れ」を指摘することが増えているが、タックル数のデータが、その内容を示している。
27節を終えた時点での神戸のタックル数はJ1で10番目の444。昨季の27節まではこれがリーグ3番目に少ない412だった。
この数字が守備の連動遅れを示すものかと聞くと、指揮官は「それは間違いない。タックルをせずに先にポジションを取って、インターセプトを狙うのが僕の戦術」と説明。その中でタックル数が増えているのは、狙い通りの守備に遅れが生じている証でもある。昨季のインターセプト王であるMF山口蛍(33)や、山口と並んでリーグトップ3のこぼれ球奪取数を誇ったDF酒井高徳(33)が不在の影響も大きいが「アラートさや反応の良さで、クリーンに奪いきる」という守備がやり切れていないのが実情だ。この状況には吉田監督も「そこはかなり伝えている。タイトル取れたシーズンは躍動感があった。今はないわけではないけど、基準にはまだまだ足りないと感じる部分もある」と話し、より力を入れて取り組んでいるポイントであることを明かした。神戸が連覇に向けて優勝争いに残れるかどうかは、昨季レベルの守備を取り戻せるかもポイントの1つになりそうだ。
鳥栖とのリーグ戦では、17年10月を最後に負けておらず、直近13戦無敗(9勝4分け)。相性の良い相手との一戦で、神戸は昨季のような迫力あふれる戦いを取り戻すことを狙う。【永田淳】



