初出場初優勝を目指したFC町田ゼルビアが、敵地で昨季王者アルアハリ(サウジアラビア)に延長戦の末に0-1で敗れた。Jリーグ勢は3大会連続で準優勝となった。一方のアルアハリは史上5クラブ目の連覇を達成した。
町田は我慢の一戦となった。会場はアルアハリの本拠地、6万2000人超収容のキング・アブドゥッラー・スポーツシティ・スタジアム。日本から駆けつけた約100人のサポーター以外は地元ファンというほぼ完全アウェー状態だった。序盤から押し込まれた。
前半13分、カウンターからMFガレーノに左から持ち込まれた。このピンチにGK谷晃生がビッグセーブで阻んだ。同32分にも相手シュートをDF昌子源がブロック。こぼれ球に複数選手が立ちふさがり、はね返した。
同42分にはゴール前の混戦を作られたが、相手シュートはゴールバーを直撃。このピンチもしのいだ。
準々決勝のアルイティハド(サウジアラビア)戦、準決勝のシャバーブ・アルアハリ(UAE)戦と2試合続けて1-0(ウノゼロ)で制した町田が、再び持ち前の「カテナチオ」を発動した。
後半に動いた。攻め込まれる時間が続く中、23分にFWイエンギと小競り合いとなったアルアハリDFハウサウィが顔面に頭突き。一発レッドで退場となった。会場は騒然とした中、町田は数的優位に立った。
ここから町田が攻勢に転じた。後半28分、MF前寛之がパンチの効いたミドルシュートを放つ。セネガル代表GKメンディにセーブされた。CKに相馬が立つと、スタンドからペットボトルや金属物が投げ込まれた。物々しい雰囲気。圧力をかけられた。
後半31分には左サイドで相手をかく乱しようと相馬とDF中山雄太が入れ替わろうとした際、進路が重なり互いの顔面を激しくぶつけあった。両選手はピッチに倒れ込んだ。
激しい攻防で1点を争う死闘となった。互いに譲らず得点は生まれず、勝負は延長戦へと持ち込まれた。
延長前半6分、均衡を破られた。MFマレズのクロスボールからDFケシエが落としたところ、途中出場のサウジアラビア代表FWアルブライカンに押し込まれた。決勝トーナメントで町田は初の失点となった。
アルアハリは自陣に引いて1点を守る体勢に入った。同前半13分、左から相馬がファーサイドへ飛ばしたクロスボールにDF望月ヘンリー海輝が頭をあわせた。惜しくもゴール右に外れた。
延長後半開始、昌子を下げてMF仙頭啓矢を入れた。DFを1枚削り攻撃の駒を増やした。相馬の仕掛けから同点ゴールを狙ったが、相手の守備を崩し切れず1点が遠い。無情の試合終了のホイッスルが鳴り響いた。
敗れたとはいえ、称えられる準優勝だ。3年前にJ2を戦っていた町田は、黒田剛監督の就任とともに年々ステップアップ。23年にJ2初優勝を果たすと、24年にJ1初参戦で優勝を争い3位となりACLE出場権を獲得。25年に天皇杯を初制覇し、今年はACLE東地区1次リーグを1位通過。勢いを加速させてアジアの頂点まで狙ったが、あと一歩及ばなかった。



