W杯通算1000試合目となった記念すべき一戦で、日本(FIFAランキング18位)がチュニジア(同45位)を4-0で破り、決勝トーナメント進出へ大きく前進した。MF鎌田大地(29=クリスタルパレス)が2試合連続ゴールを決めれば、FW上田綺世(27=フェイエノールト)が2得点、伊東純也(33=ゲンク)も今大会初ゴールで続いた。10年南アフリカ大会のデンマーク戦(3-1)を上回るW杯最多得点となった。
オランダ(同8位)がスウェーデン(同38位)に5-1と大勝した中、1勝1分けの勝ち点4の得失点差でも並んだ。ただ総得点1差でF組2位となっている。25日(日本時間26日午前8時)の1次リーグ最終節ではスウェーデンと対戦する。
日本が「鬼門」とされたW杯第2戦を乗り越えた。過去7度で1勝3分け3敗と苦戦を強いられてきた。ただチュニジアには過去5勝1敗で、02年日韓大会の第3戦で2-0と勝利している相手。加えて第1戦でスウェーデンに1-5と大敗し、ラムシ監督が電撃解任した。W杯3大会連続の指揮となる「白シャツの魔術師」と呼ばれるルナール新監督を緊急招聘(しょうへい)したが、チーム状況は不安定だった。
攻撃のキーマン久保建英が左膝負傷で離脱する中、森保一監督は右のシャドーに伊東を、左のシャドーにはボランチの鎌田を1列上げての3-4-2-1布陣を組んだ。不動の守護神、鈴木彩艶(パルマ)を最後尾に3バックは左から伊藤洋輝(Bミュンヘン)、板倉滉、冨安健洋(以上アヤックス)と初戦から2枚替え。ボランチは佐野海舟(マインツ)に田中碧(リーズ)が組んだ。左右のウイングバックはオランダ戦同様に中村敬斗(Sランス)と堂安律(Eフランクフルト)、1トップは上田が入った。
日本が早々にゴールを奪った。前半4分、鎌田のワンタッチパスから上田から田中、左の中村と素早く展開。中村はドリブルで縦に仕掛けてゴール前へ折り返し。相手と競り合いながらゴール前へ突っ込んだ鎌田は左足のバックヒールでワンタッチし、流し込んだ。02年日韓大会の稲本潤一以来となる2試合連続ゴールとなった。
さらに前半10分には、CKからゴール前へ押し込んだ展開で最後は冨安がシュート。ボールはほぼインゴールに飛び込んでいた中、GKダハメン(スファクシアン)がかき出した。ゴールラインにわずか「1ミリ」ほどかかっており、得点とはならなかった。
前半31分にはエース上田に初ゴールが飛び出した。板倉の縦パスを受けると、右ペナルティーライン付近へ持ち出し右足を振り抜く。対峙(たいじ)した相手DFの股を抜けた鋭いボールはゴール左隅の対角ネットへ勢いよく飛び込んだ。2-0。エースのファインゴールで勢いが増した。
後半も引いて守る相手に対し、攻め急ぐことなくパスを回し、攻撃の糸口を探った。2点のリードを保ったまま時計の針を進める。その中で追加点のチャンスを狙っていく戦い方。相手のキーマン“ハンニバル”ことメジブリ(バーンリー)を佐野らが封じ込め、反撃を許さなかった。
そして後半24分に追加点が飛び出した。最終ラインから田中が前線へ縦パスを送り、上田がワンタッチでDFラインの背後へパス。走り込んだ伊東が鋭く相手DFの前にGKとの1対1から右足でゴールを奪った。3-0とした。
後半28分には菅原由勢(ブレーメン)と鈴木淳之介(コペンハーゲン)を、さらに同34分にMF鈴木唯人(フライブルク)とDF瀬古歩夢(ルアーブル)をピッチに送り、試合を締めに入った。
そして後半39分には、佐野の右クロスから上田が頭で駄目押しの4点目。勝負を決定付けた。
1000試合目という記念試合で、国際サッカー連盟(FIFA)のインファンティノ会長も観戦した。「凡事徹底」「総合力」という日本の持ち味が攻守に存分に発揮され、スコア以上の完勝。守護神・彩艶がまったく目立たない試合となり、日本の強さを見せつけた。
チュニジアは2連敗で敗退が決定した。
<1次リーグ順位>
1位 オランダ 勝ち点4(得失点差+4、総得点7)
2位 日本 勝ち点4(得失点差+4、総得点6)
3位 スウェーデン 勝ち点3(得失点差±0、総得点6)
4位 チュニジア 勝ち点0(得失点差-8、総得点1)


