陸上男子短距離のサニブラウン・ハキーム(20=米フロリダ大)が10日(日本時間11日)、米アーカンソー州フェイエットビルで行われた米大学南東地区選手権の100メートル予選を全体トップとなる10秒10(無風)で通過した。

自己記録10秒05の更新はならなかったが、今秋の世界選手権(ドーハ)の参加標準記録(10秒10)に到達。11日(同12日朝)の決勝に200メートルに続き、進出した。世界リレー大会の裏で、世界から注目を集める大器が着実に結果を出した。

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大きなストライドで、かつよどみなく前へ進んでいく。気温15度。無風の条件下、サニブラウンは鋭い加速で先頭に立つと、スピードを緩めず、フィニッシュラインを駆け抜けた。10秒10のタイム掲示を確認しても、特に表情を崩すこともない。ウサイン・ボルト氏の持つ世界記録9秒58を本気で目指す20歳は競技後、広報を通じ「いつかは(参加標準記録を)出せると思っていたし、気にしていなかった。決勝ではしっかりと勝ちたい」とコメント。全体トップ通過も、満足感など一切ない様子だった。

10秒10で世界選手権の参加標準記録に到達した。世界選手権は15年北京大会は男子200メートルに16歳172日の世界最年少出場を果たし、準決勝まで進出。17年大会は100メートルこそ準決勝で4歩目につまずくアクシデントに見舞われるも、200メートルはボルト氏の18歳355日を更新する18歳157日で世界最年少ファイナリストとなった。これで3大会連続となる世界選手権に前進。日本選手権男子100メートルを制すれば、内定を勝ち取れる。

11日は男子400メートルリレーに出場の約1時間20分後に男子100メートル決勝を走り、さらに1時間後に男子200メートル決勝にも挑むハードスケジュール。日本が銅メダルを取った男子400メートルリレーには、ケガで出場できなかった17年世界選手権後は、フル稼働できなかったことを悔い、走りきれる体力を追い求める意向も示していた。まだまだ、こんな器ではない。成長した姿を見せ続けていく。