バレーボール男子日本代表メンバーに初選出されたミドルブロッカー鬼木錬(23=サントリー)が23日、日の丸を背負う意気込みを示した。

前日22日に、日本バレーボール協会(JVA)から代表登録メンバー入りが発表され「まさか今年選ばれると思っていなくて、ビックリしてます」。それでも、今季から加入したサントリーでの1年間で、ブロック技術に磨きをかけてきており「動きの速さが大学の時と比べたら全然変わってきている」と実感。「選ばれたからには精いっぱい頑張ります」と力強く誓った。

身長204センチ、足のサイズ32センチという文字どおりの大型ルーキー。福岡・八女市立見崎中ではサッカー部でゴールキーパーを務めていたが、卒業時の身長は既に200センチに到達していた。「履けるシューズがない」という理由もあって、別競技への転向を視野に入れ始め、「バスケとかバレーならシューズがあるみたい」と知ったという。

そして進学した福岡・祐誠高でバレー部から勧誘を受け、競技を開始。ミドルブロッカー、オポジットの経験を経て、日体大でミドルブロッカーとして花開いた。サントリーの山村宏太監督も「今年いろんな選手が大きく成長したけど、鬼木は成長が一番大きかったうちの1人じゃないかな。真面目かつ大胆さがある」と、その進化に太鼓判を押す。

鬼木は、代表登録メンバー入りを喜びながらも、「パリは正直そこまで考えてないけど、代表を経験させてもらって、自分なりに成長して次のオリンピックを狙えたら」と足元を見つめながら、まずは代表定着を目標に掲げた。

この日は山村監督らとともにチームが本拠地を置く大阪・箕面市の市役所を表敬訪問。同市の上島一彦市長に、Vリーグ10度目の優勝を報告した。