決勝は沖縄ハリケーンズが64-53でブリッツ(埼玉)を破り、2連覇を達成した。3位決定戦は北海道ビッグディッパーズが48-46でアックス(埼玉)下した。

 沖縄ハリケーンズは、オーストラリア代表のマット・ルイスが2年連続でメンバー入りした。監督兼任で日本代表経験もある仲里進(40=アディダスジャパン)が声をかけて実現。ルイスは持ち点3・5で、もっとも障害が軽いクラス。上体を大きく使ったスピードとクイックネスを武器に相手ゴールに迫った。

 ルイスが決勝でも爆発した。試合開始早々、ブリッツ島川慎一(42=バークレイズ証券)に先制されたが、そこからはルイスが立て続けにゴールを決めた。第1ピリオドで2点差、前半を33-27の6点差で折り返す。後半にはルイスを下げる場面もあったが、「今大会で引退する選手をコートに出して、チーム全員で優勝を勝ち取りたかったから」という仲里の采配だった。後半は疲労が見えてきたブリッツに沖縄がプレスをかけ続ける。最終的に11点差での完勝だった。

 「固い守備から攻撃に持ち込むという、自分たちのパターンで勝利につながった」と、リオデジャネイロ・パラリンピック代表の乗松聖矢(27=SMBC日光証券)。本来守備の役割を求められるローポインター(持ち点1・5)だが、ルイス、仲里とともに攻撃でも力を発揮した。「マットの集中力、味方を鼓舞する声のかけ方など、一緒にプレーすることですごく参考になった」とルイスの影響力を強調した。

 ルイスは決勝で38点を挙げ、大会MVPにも輝いた。「日本はオーストラリアとともに常に世界のトップを走っている国。そこでプレーできるのは楽しい」と笑顔で汗をを拭った。

 沖縄は圧倒的な勝利で決勝まで進んできた。日本代表のエース池崎大輔(39=三菱商事)を擁する北海道ビッグディッパーズとの準決勝では、65-36の圧勝。池崎は「予選1位をかけたブリッツ、準決勝の沖縄は最も警戒して対策を立ててきた。それでもプレスがきつくて沖縄には苦しめられた」と振り返った。日本一にふさわしいチームが頂点に立った。【宮崎恵理】