世界ランキング12位の日本が同4位の中国に3-8(前半1-6)で敗れ、2勝1敗となった。

5日の初戦で韓国を8-2で下して白星スタートを切った日本はこの日、2試合を戦った。1試合目はオーストラリアに後半6分に11-1と10点差をつけてコールド勝ち。勢いに乗ってアジア最強の中国に挑んだが、前半の6連続失点が響いて初黒星。今大会を制して東京パラリンピック出場枠獲得を目指す中国は3連勝となった。

「悔しいですね。うまく試合に入れなかった。中国ということで選手に余計な力が入ってしまった」と江黒直樹監督(54)。前半がすべてだった。センター田口侑治(28)、ライト山口凌河(22)、レフト金子和也(19)のスタメンは2戦目までと同じ。ただ開始26秒に今大会初めて先制された。中国の速く、高く弾むバウンドボールで選手間のギャップを狙われて連続失点。攻撃面でも微妙な制球力を欠いて、途中出場の佐野優人(19)が10分にペナルティースローを決めるまでゴールを割れなかった。

中国には昨年10月のアジアパラ準決勝で敗れている。この11月には2泊3日の強行日程で中国を訪れ、6試合を戦ったが全敗だった。ただ後半は攻守ともに立て直し、山口の2ゴールで2-2と互角に戦った。江黒監督も「力は近づいてきていると思う。中国ともう1度戦えるように頑張りたい」とチーム力には手応えを感じている。

大会は出場7チームの総当たり戦を行い、上位4チームが準決勝に進出する。リマッチ、雪辱のチャンスは残されている。

◆ゴールボール 視覚障がい者による対戦型チームスポーツ。1チーム3人でコートはバレーボールと同じ18×9メートル。両サイドにコート幅と同じゴール(高さ1・3メートル)がある。攻撃側は鈴の入ったボールを相手ゴールに投球し、守備側は全身を使ってセービングする。選手はボールの鈴の音や相手の足音、床のわずかな振動などを頼りに、攻撃と守備を攻守を交互に入れ替えて得点を競う。試合は前後半12分の計24分、ハーフタイムは3分。選手は視力の程度に関係なくアイシェード(目隠し)を装着してプレーする。