東京パラリンピックが明日24日に開幕する。世界のトップ選手たちも続々と来日。陸上男子走り幅跳び(切断などT64)では、マルクス・レーム(33=ドイツ)が3連覇を狙う。22日、都内で会見を開いた「義足のロングジャンパー」は、東京オリンピック(五輪)を8メートル41で制したテントグル(ギリシャ)の記録超えとともに、自らが持つ8メートル62の世界記録更新を誓った。また、国際パラリンピック委員会(IPC)の特別親善大使を務める稲垣吾郎(47)、草なぎ剛(47)、香取慎吾(44)も会見し、待ち切れない思い、興奮を口にした。

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「新しい地図」として活動する3人も会見した。

香取は障がいのある人と接する機会が少なく、就任当初は戸惑うこともあったという。

「パラスポーツを通じて、今は自分から興味を持ってコミュニケーションを取れるようになった。自分の心が少しずつ変わっていったように、東京大会は日本社会を変える力を持っているんじゃないか」

草なぎも「無意識につくってしまっている心の壁がなくなれば良い」と期待した。

稲垣は「世界中のトップアスリートの超人的なパフォーマンスだけでなく、個性を生かしたスポーツに使う道具などにも注目したい。ワクワクが止まりません」。

それぞれが、パラ競技の魅力発信だけでなく、障がい者への理解や環境確立などの使命も担った。

今大会の注目選手を問われると、これまで交流してきた中から厳選して名前を挙げた。

香取は18年冬季パラリンピック平昌大会のアルペンスキー金メダルに続いて異競技で挑む陸上の村岡桃佳(24)に加え、陸上の佐藤友祈(31)とは金メダル獲得を約束していることを明かした。

草なぎも車いすバスケットボールのパトリック・アンダーソン(42)、陸上の山本篤(39)、競泳の鈴木孝幸(34)に期待を寄せた。

稲垣は卓球の岩渕幸洋(26)、車いすラグビー倉橋香衣(かえ、30)らの活躍を願った。【鎌田直秀】